晴れの国から旅まち巡り

岡山に移住した三重県人によるブログ。岡山を中心に旅やグルメの記録を発信。

赤いベンガラの町並み「吹屋ふるさと村」へ日帰りドライブ

高梁市成羽町にある、赤いベンガラの町並みが印象的な吹屋ふるさと村。電車で行くにはちょっと不便だけど、ドライブならちょうどいい距離。岡山日帰り旅におすすめのスポットです。

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吹屋ふるさと村観光

ベンガラ色の町並みを歩く

吹屋ふるさと村のある吹屋地区は銅山の町として栄え、江戸時代から明治にかけて銅やベンガラの生産で繁栄しました。

 

ベンガラ(弁柄)とは銅山から産出される硫化鉄鉱を原料とした赤色の着色材のことで、吹屋のベンガラは伊万里焼や九谷焼などの陶器、輪島塗などの漆器などの塗料として、高級品として高価で流通しました。

防虫防腐、防錆効果を持つ事から建築の材料にも用いられたベンガラは、吹屋の町の建物にも使用され、町全体がベンガラの赤一色に染まっています。
和味の宿 ラ・フォーレ吹屋 ベンガラの町より

 

吹屋の美しい町並みは、平成24年度都市景観大賞(都市空間部門)の「大賞」を受賞。パンフレットなどで写真を見て、ぜひ訪れたいと思っていた場所でした。

 

吹屋の特異な点は、個々の屋敷が豪華さを纏うのではなく、旦那衆が相談の上で石州(今の島根県)から宮大工の棟梁たちを招いて、町全体が統一されたコンセプトの下に建てられたという当時としては驚くべき先進的な思想にあります。
吹屋ふるさと村 - 高梁観光情報|備中たかはしより

 

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通りを歩き始めてすぐ出会ったワンコ。 

歴史を感じるお店の看板。 

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郵便局までベンガラ色に。

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ここで記念切手を購入したのですが、局員さんがお話し好きで大変気さくな方でした。観光客を受け入れてくれる雰囲気があるのは嬉しいですね。

 

たかはし散歩 (NEKO MOOK)

たかはし散歩 (NEKO MOOK)

 

 

醬油屋さんで二匹めのワンコに遭遇。看板犬として挨拶しに来てくれたのかな?

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麻田百貨店にはベンガラで染めた雑貨がたくさん置いてありました。

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お土産に買うなら、吹屋の柚子と唐辛子を使った柚子胡椒「紅だるま」がいいですよ。柚子の爽やかな香りがたまりません。

www.harenokunikara.net

 

しばらく進むと神社を発見。

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銅山の神様を祀っている山神社。小高い場所にあるため、吹屋の町並みを一望できます。

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吹屋の吉岡銅山は明治6年に岩崎彌太郎に買収され、近代的な技術を導入、地下水脈を制して日本三大銅山に発展しました。写真は、三菱が寄贈した玉垣です。

 

かつての繁栄を偲ばせる旧片山家住宅

続いて、重要文化財である旧片山家住宅を見学。

片山家は、宝暦9年(1759)の創業以来、200年余りにわたって吹屋弁柄の製造・販売を手がけた老舗です。その家屋は、弁柄屋としての店構えを残す主屋とともに弁柄製造にかかわる付属室が立ち並ぶ「近代弁柄商家の典型」として高く評価され、平成18年12月、国の重要文化財に指定されました。
(観光パンフレットより)

 

まずは主屋から。

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訪れたのは春の初め。立派な雛人形が飾ってありましたよ。

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仏間の装飾や欄間も凝ったつくりになっています。

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広々としたお座敷。

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主屋を出ると、ベンガラ製造が行われていた付属屋へと続きます。

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当時の作業の様子。

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なまこ壁もベンガラ色に染まっています。

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製造工程に分かれた大きな蔵がいくつもあり、二階の壁にもなまこ壁が。

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パンフレットに載っていた昔のポスターから、敷地の広大さが伝わってきます。

poster

 

日本最古の木造校舎が残る旧吹屋小学校

最後は、旧吹屋小学校へ。

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2012年3月末に廃校になるまで、現役の木造校舎として使われていました。残念ながら、先月から改修工事のため見学ができなくなりますが、工事期間中の特別公開が予定されているようです。

旧吹屋小学校保存修理工事の6回目の現場公開を行いました。 - 高梁市公式ホームページ

旧吹屋小学校【保存修理中、2022年再公開予定】 - 高梁観光情報|備中たかはし

 

高梁中心エリアでスイーツタイム!カフェレストシャトー

旅の〆に、高梁駅近くのカフェレストシャトーさんでパンケーキを。巨大なバケツパフェで有名なカフェです。

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店内は昔ながらの喫茶店という感じ。大学が近くにあるからか、メニューはボリュームがあってお手頃価格のものが多かったです。

 

 

吹屋ふるさと村へのアクセス

車で行くのがおすすめ

吹屋ふるさと村は標高500mの山合にあり、最寄り駅からは1時間程かかるため、車でのアクセスが便利。道幅もあまり広くない山道が続きます。高梁駅周辺や成羽町の観光案内所で道順をよく聞いてから行くと安心です。

(ナビだと細い旧道を設定されたりも。)

 

ラフォーレ吹屋さんのホームページの案内が参考になりますよ。

和味の宿 ラ・フォーレ吹屋 車でお越しのお客様

 

公共交通機関を利用するなら

岡山から伯備線に乗り、高梁駅で下車。

(特急約35分、普通列車約50分)

 

高梁駅から吹屋ふるさと村へはバスが出ていますが、一日に3~4本と本数は少ないです。

ローカル|高速|ツアー|貸切|備北バスWebSite

※左側メニューの「路線バス時刻表」を選択、「南部地区時刻表」をクリック、下の方にある「高梁バスセンター~吹屋」の路線を利用。

(◎は土日のみ、▲は平日のみの運行)

 

また、期間限定ですがレトロなボンネットバスがあるので、タイミングが合えばこちらもおすすめ。

吹屋ふるさと村・巡回ボンネットバス

 

 

遠方からなら高梁駅近辺で宿泊、高梁の城下町散策や、現存12天守の一つである備中松山城を候補に入れても。

高梁は寅さんで有名な映画『男はつらいよ』のロケ地になっています。48作のうち、全国で唯一2回登場しているそうですよ。ロケ地を巡ってみるのもいいかもしれませんね。

岡山県 備中高梁|松竹映画『男はつらいよ』公式サイト| 松竹株式会社

 

 

2020年9月に吹屋ふるさと村を再訪。燈(あかり)というおしゃれなカフェが新しくできていました。 

www.harenokunikara.net