1泊2日高知の旅、今回でようやく完結です! 仁淀川に架かる名越屋沈下橋からさらに40分程車を走らせて、佐川町までやってきました。
前回の桂浜と仁淀川の記事はこちらをどうぞ。
古くから酒造りが盛んな佐川のまち
佐川には江戸時代から続く古い商家や酒蔵が残っていて、風情ある町並みが見られます。
高知市内からは1時間程度。JR土讃線の佐川駅からも徒歩圏内なので、余裕があればぜひ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
慶長5(1600)年、山内一豊に伴い土佐に入国し、佐川一万石を与えられた深尾氏は、入国の際、お抱えの酒造り職人を伴ってきたと言われています。山紫水明の地であり、清流仁淀川の伏流水など、清らかな水に恵まれていたため、遠来の醸造技術と良質の天然水が融合し、数々の銘酒がつくられ、酒のまちとして発展してきました。現在では、伝統を受け継ぐ司牡丹酒造株式会社が、芳醇な香りの酒造りの酒造りを続けています。
さかわの栞(しおり)[オフィシャル]|さかわ観光協会|司牡丹酒造株式会社より
青山文庫の駐車場に車を停めて、周辺を歩いてまわりました。
リンク先に散策地図とアクセスの案内が載っています。
さかわの栞(しおり)[オフィシャル]|さかわ観光協会|上町周辺マップ
旧浜口邸(さかわ観光協会)
まず向かったのは旧浜口邸。江戸中期より佐川で酒造業を営んだ浜口家の住宅で、2013年に改築され、観光客を迎える施設として整備されました。
さかわ観光協会がお土産販売や休憩所(カフェ)の運営をしています。
カフェの営業は終わっていて、建物内の見学だけさせてもらいました。
平日で閉館間際だったこともあり貸切状態。もう少し早ければ、庭を眺めながらゆっくりお茶したかったな(;´・ω・)
調度品や装飾がどれも趣ありますね。
素敵なお庭もちらっと拝見。
名教館・佐川文庫庫舎
続いて向かい側にあった名教館(めいこうかん)へ。
安永元年(1772)佐川領主、深尾氏が家塾として「名教館」を創設。のちに郷校として家臣の子弟たちを学ばせました。田中光顕、牧野富太郎ら多くの文教人がここから巣立っています。
鹿鳴館時代の面影を残した木造洋館、佐川文庫庫舎(旧青山文庫)。
もともとは須崎警察署の佐川分署として建築されましたが、青山文庫、佐川文庫、民具館と用途を変え、2009年に現在の場所に移築されました。
建物の中には写真や資料が展示されていて、2階やバルコニーも自由に見学できます。
凝ったデザインの灯りがいい雰囲気。
高知は人も町並みも豪快
「酒蔵の道」と呼ばれる通りには、司牡丹酒造の酒蔵などが軒を連ねています。なまこ壁のある重厚な建物は、酒ギャラリーほてい 。店内には司牡丹の商品はもちろん、酒器や和雑貨も並んでいます。
1日めにひろめ市場で飲んだ「船中八策」も司牡丹のお酒です。
高知を旅して思ったのは、人も自然も町並みも「豪快」。同じ古い建物を見るのでも、京都や倉敷とはまた違った佇まいですね。大きな建物が多く造りがシンプルで「質実剛健」という言葉が似合う気がします。
司牡丹の歴史を感じる看板。
国の重要文化財に指定された「竹村家住宅」は、江戸時代より造り酒屋として栄えました。
徳川幕府の巡検使の宿としても使われ、和紙張り仕上げの貼り付け壁、付書院の花頭窓など、土佐でしか見られない独特の建築様式も残されています。
見学ができるのは毎月第2日曜日のみとなっています。
【佐川町】国指定重要文化財 竹村邸 | みる(観光施設・社寺) | 一般社団法人仁淀ブルー観光協議会
白壁と線路まで続くまっすぐな道。向こうに山が見えてよくある田舎の風景のようではあるけれど、「のどか」という言葉はあまりしっくりきませんでした。
400年続く老舗の酒造会社の立派な建物が町の中に残っていて、歴史を辿れば城下町として繁栄していたこともあり、この町が纏う凛とした空気みたいなものが影響しているのかもしれません。
カフェ利用OKなレストラン高知
旅の締めくくりは、日高村のレストラン高知へ。 佐川町と高知市を結ぶ国道33号線沿いにあります。
高知市内の記事で紹介したカフェ「ファウスト」と同じく現代企業社が手掛けています。
現代企業社のお店はどこも評判が良く、こちらのお店も落ち着く雰囲気。ファウストと違うのは、町中でない分まわりに自然があふれているところ。大きな窓からは緑が見えて開放的です。
カフェ利用もOKだったので、スイーツをいただきました。ドリンクはジャスミン茶とプーアル茶をブレンドしたアジアンティ。すっきりして飲みやすかったです。
実はこのお店はオムライスが有名で、周辺の店舗と共同で「ひだかオムライス街道」という地域おこしの取り組みを行っています。
日高村はシュガートマトの産地。地元産のシュガートマトを使ったオムライスを提供するお店が国道33号沿いを中心に多くあります。
参加店でオムライスを食べてスタンプを集めると、割引を受けたりオリジナルグッズをもらえたりします。
次はぜひオムライスにも挑戦したいところ。どんな味なのか気になります!
2016年夏の高知旅行まとめ
5回に渡って高知旅行記を書いてきましたが、1泊2日でも思った以上にたくさんの場所をまわれました。岡山に引っ越してくるまでは高知は四国の中でいちばん遠いと思っていて、愛媛の松山へ行く方が時間がかかるというのがすごく意外でした(;^ω^)
実際に住んだり訪れたりしないとわからないことってありますよね。
香川から高知へは高速を使えば日帰り圏内。そう考えると旅の選択肢も広がるのではないでしょうか。
場所によっては電車やレンタサイクルでもアクセスできますし、気になったところがあればぜひ訪れてみてくださいね!
お土産に買った高知手ぬぐいはこちらから。
ミョウガ、酢みかん、佐川の町並みがデザインされています。
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