日帰り岡山旅。はだか祭りで知られる、岡山市東区にある西大寺へ行ってきました。
はだか祭りが行われる西大寺境内
西大寺といえば、毎年2月に行われるはだか祭りが有名です。
はだか祭りは西大寺会陽(えよう)とも呼ばれ、本堂御福窓から住職が投下する2本の宝木(しんぎ)をめぐって、裸の集団による激しい争奪戦が繰り広げられます。この宝木を取った者は、福男と呼ばれ、福が得られると言われています。会陽の夜には花火が打ち上げられ、あと祭りも約2週間に渡り開かれるそうです。
正式名称は「金陵山(きんりょうざん)西大寺」といい、高野山真言宗別格本山で、本尊は千手観音です。
梵鐘(国指定重要文化財)や三重塔(岡山県指定重要文化財)、金陵山古本縁起(岡山県指定重要文化財)など、種々の重要文化財があります。
また、毎年2月の第3土曜日の夜に境内で行われる はだか祭り(西大寺会陽)は、日本三大奇祭として全国に有名です。
お祭りの様子はこちらのサイトが参考になります。
西大寺会陽に参加!1万人が2本の宝木を争奪!: 岡山県観光連盟スタッフブログ-おかやま旅日記
ダイドー祭りドットコム2016 | これまで応援した祭り | 2014年の西大寺会陽
いくつか体験談を読みましたが、参加はまさに命がけ!近年は外国人グループや芸能人が参加していたり、警察・消防による万全な救急体制も整えられていたりしますが、やはり争奪戦の中に入るには相当の勇気と覚悟が必要なようです(;^ω^)
まずはお寺の境内を散策。
延宝6年(1678)建立で寺内最古の建造物である三重塔には、大日如来が安置されています。
本堂に飾られているのは、狩野永朝が描いた会陽の絵馬。
会陽橋からの眺め。境内そばには吉井川へと注ぐ新堀川が流れています。
この辺りは高瀬舟の水運で栄えました。
仁王門。
六角形の白い建物は経蔵で、中には輪蔵(りんぞう)という八角形の回転式書架が入っています。外が六角形、中は八角形という造りは珍しいそう。
書架を回すと全経典を読誦したのと同等のご利益が得られるといいます。
チベット仏教のマニ車みたい。
映画のロケ地にもなった「五福通り」の町並み
仁王門を出て、門前町へ。昔ながらの駄菓子屋さん。
大通りを渡って古い町並みを歩きます。
町には水路が張り巡らされていて、たくさんの橋が架かっていました。
ちらっと覗く猫さん。
視力検査の看板が渋い。
懐かしい雰囲気の街灯。
「五福通り」と呼ばれる、昭和の面影が残る通り。映画『ALWAYS三丁目の夕日』や『魔女の宅急便』の実写版、また岡山出身の作家重松清原作のNHKドラマ『とんび』のロケ地になっています。
五福通りの「五福」とは、人生の五種の幸福、すなわち、寿(寿命の長いこと)、富(財力の豊かなこと)、康寧(無病なこと)、好徳(徳を好むこと)、終年(天命をもって終わること)で、はだかまつりで裸衆が奪い合う宝木(しんぎ)は、この五福を授ける意味で与えられたことから、この通りが五福通りと呼ばれるようになったといわれています。
この通りには看板建築と呼ばれる珍しい建築様式が残っています。
看板のような平坦な壁を利用して自由なデザインが試みられたことから、看板建築と命名されました。外観は洋風に見えますが、中に入るとたたきの奥に茶の間があるような日本の伝統的な間取りになっています。
ところどころに置かれたカラフルな風車が目を引きます。
現代風のおしゃれな建物も。洋食レストランか何かかなと思っていたら、「五福うさぎ」という団子やさんだそうです。岡山の情報番組『金バク』で紹介されていました。
よく見ると細い路地にも水路が。
看板建築の自転車屋さん。
歴史を感じる油店の看板。
表の部分だけが洋風。典型的な看板建築です。
小さな橋と水路が日常の風景に
道路脇に流れる水路は西川。
鴨越用水とも呼ばれ、江戸時代に灌漑用水として作られました。
こんな細い橋も。
郡上八幡や近江八幡の水路のある町並みとはまた印象が違い、こちらの方が生活感が溢れていて庶民的な感じです。
カフェ「碧い森」
散策を終えて、カフェで休憩。碧い森さんでコーヒーとワッフルをいただきました。 コーヒーはポットで提供されます。
店内は間接照明が心地よく、木製のカウンターやテーブルなど内装もシンプルで統一感があり、落ち着いた雰囲気でした。
アクセス
西大寺観音院へは、JR岡山駅から赤穂線西大寺駅下車(約18分)徒歩10分。
バスの場合は、岡山駅バスターミナルから両備バスで西大寺バスセンター下車(約30分)徒歩10分です。