瀬戸内国際芸術祭レポ、直島編の続きです。直島の本村エリアと、昼間見られなかった宮浦港の作品、そして戻った宇野港でアートになった駅舎を見てきました。
直島本村エリアの作品巡り
農協前でバスを降り、本村エリアを散策。まずは南寺へ整理券をもらいに。ここは一度に見られる人数が限られていて、たいてい待ち時間が発生します。
作品が見られるのは約40分後。時間をつぶしに、近くにあるカフェサロン中奥さんへ行ってみました。とても落ち着くいいお店で、もっとゆっくりしていきたかったぐらい。
戻ってきてアート巡りを再開。南寺は作品のサイズに合わせて、安藤忠雄氏が特別に設計した建物。本村エリアにある家プロジェクトの一つです。内部の撮影はできないため外観の写真のみです。
南寺 / バックサイド・オブ・ ザ・ムーン ジェームズ・タレル
家プロジェクトは直島・本村地区において展開するアートプロジェクトです。「角屋」(1998年)に始まったこのプロジェクトは、現在、「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒が公開されています。点在していた空き家などを改修し、人が住んでいた頃の時間と記憶を織り込みながら、空間そのものをアーティストが作品化しています。
タレルの作品は、金沢にある21世紀美術館でも見て気に入っていました。光を使った体験型アート。言葉ではうまく伝えづらいので、ぜひ実際に足を運んで作品に触れてみてください。
続いての作品は2か所の展示がセットになっていたのですが、閉館時間を過ぎてしまっていて片方しか見られませんでした。
直島建築+The Naoshima Plan
もう一方は旧青木衣料品店で展示されています。どちらも10:00~16:00と家プロジェクトよりも30分早く終わってしまうため注意が必要です。
同じ敷地内にあり、The Naoshima Planの一部でもある直島ホール。岡山県西粟倉産のスギとヒノキが使われています。舞台を備えた広大な空間は圧巻でした。
直島ホール 三分一博志
家プロジェクトの閉館時間16:30まであと少し。見られるだけ見て、残りはまた次の機会に。ここから先はしばらく内部の撮影不可のものが続きます。
レトロな柄のタイルがかわいい。
はいしゃ / 舌上夢 / ボッコン覗 大竹伸朗
碁会所 須田悦弘
角屋 / Sea of Time ’98ほか 宮島達男
角屋の近くにある鳥居をくぐり、階段を上って神社を目指します。
神社を改築したアート作品というのが、ちょっと不思議な感じです。特徴的なのはガラスの階段。境内入口の脇から地下を見に行くこともできます。地下は少人数ごとでの見学のため、人が並ぶことが多いです。早めに見ておくといいかもしれません。
護王神社 / アプロプリエイトプロポーション 杉本博司
本村港周辺を少し散策して、農協前17:14発のバスで再び宮浦港へ戻りました。
夕暮れの宮浦港で残りの作品巡り
昼間見られなかった宮浦ギャラリー六区から。
生きている百物語 飯山由貴
※内部作品は撮影不可
夕暮れ時の銭湯には人だかりができていました。
お土産にオリジナル手ぬぐいを購入。
かなり歩き疲れたので、近くのカフェバーでゆっくり晩ご飯を食べてから帰ることに。
食事をしてからフェリーが出るまでの間は、夜の宮浦港を見てまわりました。ライトアップされた作品は、昼間とはまた違った雰囲気です。
妖艶な赤かぼちゃ。不思議な写真が撮れます。
夜の赤かぼちゃも面白いと教えてくれたのは、7年前に泊まった旅館の女将さん。当時はまださほどお客さんも多くなく、真っ暗で誰もいない中見に行くのはちょっと怖かったんですが、今回は同じように撮影する人をちらほら見かけました。
20:25発のフェリーに乗って宇野港へ戻ってきました。
駅もアートに!カラフルになった宇野駅
宇野駅の駅舎もアート仕様に。 この春運行を開始する観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」に合わせ、宇野線の4駅をアート化するプロジェクトだそうです。
玉野のアート | 瀬戸内国際芸術祭 宇野港おもてなしInformation – Setouchi Triennale 2016
アクセス
主要都市から直島へのアクセス及び島内でのアクセスは、以下のページが参考になります。
主要都市から島へのアクセス | ベネッセアートサイト直島
直島島内のアクセス | 主要都市から島へのアクセス | ベネッセアートサイト直島
前回の記事で宇野港からの船の乗り方を紹介しています。
まとめ
行く季節や天候、そのときの感じ方によって作品はまた違った見え方をします。久しぶりに訪れた直島。2度めの訪問でも十分に楽しむことができました。
ですが、もし芸術祭のために瀬戸内へ行くのであれば、個人的には直島以外をおすすめします。
実は直島の展示は、芸術祭会期中しか見られない作品というのがとても少ないです。加えて週末は人出が多い分待ち時間も出やすく、平日や会期外の週末の方がゆっくりと見てまわることができます。
遠方からだと交通費だけでも費用がかさみますし、せっかく時間をかけて来たのに人が多くてあまり見られなかった、というのではとてももったいないです。
ですので会期中に直島の作品を見るなら、スケジュールに余裕を持って開館時間等しっかり下調べして行くことが重要です。
直島以外の別の島や、島へのアクセスのいい高松港を中心に小さな島に絞ってまわるというのも一つの案です。
※直島の地中美術館と豊島の豊島美術館は、混雑が予想される期間のみ入館日時を事前にウェブ上で予約してチケットを購入することができます。パスポートを持っている場合は一旦通常価格で購入し、当日パスポートを提示すると割引分が返金されます。
瀬戸内国際芸術祭会期中にお越しの方へ | ベネッセアートサイト直島
(Webチケット購入ページへのリンクがあります)
直島は有料作品が多く入館料が比較的高いので、会期中は芸術祭のパスポートを使った方がお得です。直島以外へ行く場合は、見たい作品がパスポート金額を上回るのかどうか計算してから購入した方がいいでしょう。
今回の直島旅では、以前と比べて外国人のお客さんがずいぶんと増えていることに驚きました。芸術祭の会期中で平日だったのもあるかもしれません。
島の公用語は英語なのか?と思うぐらいに至るところで英語が飛び交っていました。英語で対応している店員さんも多く見かけました。
旅行者同士、気軽に話しかけてみて異文化交流するのも楽しいかもしれませんね。
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