瀬戸芸小豆島編の続きです。草壁港と池田港エリアの作品をまわった前回の記事はこちらをどうぞ。
土庄本町エリア
このエリアは島の中心地で、いちばん栄えているところ。スーパーやレストラン、家電量販店など一通りのお店が揃っています。昔ながらの細い路地や昭和レトロな建物が残っていたりと、散策も楽しめます。(が、真夏の街歩きはきつかったです・・・。)
世界一狭い!土渕海峡周辺
小豆島本島と前島の間を流れる全長2.5kmの土渕(どぶち)海峡。その幅は最も狭いところで9.93m。世界一狭い海峡としてギネスブックに登録されているそうです。確かに見た感じは川や水路のようで、言われないと海峡だとはわからないですね。
巨大なドームの中にある作品。瀬戸内をイメージした絵が描かれています。
大岩島2 大岩オスカール
郵便局の建物がアートに。拡大された年賀切手が壁にたくさん。
小豆島らしい『二十四の瞳』の子どもたちと先生、オリーブや素麺がデザインされた切手を見つけました。
土庄郵便局舎アートプロジェクト
百十四銀行の一角にも作品が。メインは醤の郷エリアになりますが、一部こちらにも置いてありました。割れた陶磁器を修復する「金継ぎ」を使ったアート。
つぎつぎきんつぎ 岸本真之
豊島で見た飛び出しおじいさんの看板。小豆島でも発見。
路地が入り組む迷路のまち
次の作品へは細い路地を通って向かいます。この辺りは「迷路のまち」と呼ばれ、南北朝時代、敵との攻防戦に備えて築かれた複雑に入り組んだ路地が多く残っています。
古い建物を改装して作った、回遊型インスタレーション。町並みと同様に中は迷路のようになっています。ここも夏はつらい。エアコンのない狭い空間はかなり蒸し蒸しして、長くはいられなかったです。気候のいいときはもっと楽しいはず(;´・ω・)
迷路のまち~変幻自在の路地空間~ 目
迷路のインスタレーションはもう1か所少し離れたところにあり、再び路地を歩いて向かいます。
レトロなベンチや家がひしめき合う狭い路地が渋いですね。
ここなんてもう昭和好きにはたまらない感じではないでしょうか。スナック「より道」。今もやっているかどうかは不明です。
ときどき現れるのは浮を使った人形のアート。
立派な門が立つ西光寺。ここは、「咳をしても一人」の自由律俳句で知られる俳人、尾崎放哉(ほうさい)ゆかりの場所です。
エリートだった放哉は酒に溺れて仕事も退職に追い込まれ、各地を放浪したあと小豆島のこの地に移り住み、西光寺奥の院南郷庵「みなんごあん」の庵主となって病と闘いながら41歳の若さで生涯を終えました。
迷路のまち周辺では、放哉の句が書かれた行灯が軒先に飾られています。
「久しぶりの雨の雨だれの音」
近くに尾崎放哉記念館もあるので、興味のある方はぜひ訪れてみてくださいね。
小豆島 尾崎放哉記念館
西光寺の門のそばにもかわいらしいアート。お寺っぽく縁起のよさそうな絵柄になっています。
カラフルな天井絵にも引き込まれました。
三重塔と古い石垣。この路地の奥にもう一つの作品があります。
タバコ屋だった古い空き家を改装。中は先程と同じく迷路のようですが、こちらの方が家具や服がそのまま残っていて生活感が漂っていました。
途中昭和の面影の残る建物を眺めながら、そのままふらふらとエンジェルロードのある海沿いの道へ。
あまりに暑くてしんどくて、これ以上の散策は断念。大通りからバスに乗って土庄港へ移動しました。
土庄港
港周辺の作品は2つ。まずはターミナルビルの作品から。
色とりどりのカタツムリのアート。コシノジュンコさんと地元の小学生がワークショップで一緒に作った作品です。
こちらは瀬戸内海の波をイメージした作品。手前にある太鼓をたたくと音に反応して布が波打ち、ガラス玉を透過した光が映し出されます。作品越しに見えるフェリーが港ならでは。
アートノショーターミナル コシノジュンコ/アトリエオモヤ
最後は海の玄関にぴったりなオリーブの葉っぱをモチーフにしたオブジェ。前回の芸術祭のときからあるので、今では土庄港のシンボルのようになっています。
太陽の贈り物 チェ・ジョンファ(崔正化)
夏の日帰り小豆島旅はここまで。バスのタイミングと暑さとであまり見てまわれなかった印象でしたが、こうやって写真を見返してみると、思ったよりたくさん見どころがあった気がします(*´ω`)
特に土庄本町エリアはお店も多く、人気のエンジェルロード(引き潮のときにあらわれる砂の道)など小豆島の自然を楽しめるスポットもあるので、車でなくても散策しやすいですよ。