この週末の豪雨で、岡山県内は多くの地域が被害に見舞われました。特に倉敷市真備町の洪水の様子がテレビでは何度も報道され、何人かの友人が心配してメッセージをくれたりもしました。
私が住んでいるのは岡山市内。川からはある程度離れた地域で、マンションの上の階だったため、幸い被害もなく自宅で安全に過ごせました。
心配くださった皆さま、本当にありがとうございます。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
被災地でどうすべきかというような情報は既にたくさんあるので、そうではない、岡山で普通の生活を送る一人として、ここ数日の豪雨を経験して感じたことをシェアしたいと思います。
何かしたいけどどうしていいかわからない、いつもと変わらない日々を過ごせていることがなんだか申し訳ない、そんな風に苦しくなっている方がたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか。
倉敷美観地区を訪れてほしい
報道されている真備町は、倉敷駅よりもさらに西、高梁川という大きな川の向こうにある地域です。倉敷駅前や美観地区は、電車さえ復旧すれば通勤や観光には問題ありません。今はJRが本数を減らして運行していますが、それが元通りになれば、ぜひ倉敷を訪れてほしいです。
現在の美観地区。
— 有鄰庵(ゆうりんあん) (@yuurin_an) 2018年7月8日
美観地区は晴れていて、元気です!!
これから怖いのが風評被害。実際に有鄰庵では来週末のご予約もキャンセルが相次いでいます。
確かに今日はまだ沿線が止まってしまっていますが、電車が復旧すればほぼ前と変わらない状態です。
美観地区は元気です!! pic.twitter.com/Xx3loR4ePo
倉敷・美観地区 川舟流し
— 倉敷美観地区K&M (@kurashiki_kandm) 2018年7月10日
今日から運行再開しました!!
市内にはまだまだ甚大な被害で大変な生活を強いられている方々が沢山いらっしゃいますが、それぞれが今出来る事を頑張って行きましょう。倉敷市の大事な観光収入となり、役立てられる資金に変わる事を願っております。 pic.twitter.com/S3LC4Z0ReT
一人にできることは限られている
こういうときだからこそ、暗くならないでほしい。
無事職場に到着。
— meg (@yukimegri) 2018年7月9日
自分に余裕がなきゃ他人の支援なんてできないから、動ける人はいつも通り、いつものことをやればいい。
隣に困ってる人がいたら手を差し伸べる、それでいいのではないでしょうか。
できないことより「今できること」に目を向けるべきです。こういう災害が起きたとき、私は身近な人を助ける、で十分だと思っています。みんながそうすれば少しずつ広がっていくはずなので。まずは家族や友人を守る!それでいいのだと思います。
このツイートをした月曜日、被災地の近くに住む社長も元気に出勤してきました。そしてちょっとだけ仕事をして、「真備の友達の家片付けてくる!」と言って出て行きました。この社長でよかった、と心から思ったし、私がいつも通り仕事をすることで、社長はそれだけたくさんのお友達を手伝えるんですよね。
完璧な支援などない
もちろん、政府や自治体はできる限り無駄のない支援活動ができるように尽力すべきです。だけど、一般の人たちがそのことに一喜一憂する必要はないと思うんです。
SNSを見ていると、本当に情報の海。あまり長くいすぎると溺れそうになります。どの意見も正しいんです。多分。でも全部を一気に聞くことも取り入れることも現実には難しいです。
災害というただでさえイレギュラーで緊急を要する状況の中で、何が正しいかなんてわかりません。状況は刻一刻と変わっていきます。東日本大震災や熊本の震災でうまくいったことが、今回の水害でもうまくいくとは限りません。
結局、目の前の一つ一つの問題にその都度対処していくしかないのかなと思います。もし周りに支援活動を進める勇気あるリーダーがいるのなら、その人に協力すればいい。そうでないならある程度落ち着くまで静観していた方が、精神的に楽です。
自分なりの判断基準を持っておく
私は三重で育ち、岐阜と愛知で働いていたため、水害の危険性は子どもの頃からわりと身近なところにありました。木曽三川と呼ばれる大きな川の流れる濃尾平野は、度々水害に見舞わています。
岐阜の大垣に引っ越した初めの年に、市内で洪水が起きましたし、2000年には東海豪雨という名古屋近辺一帯が水に浸かる大規模な災害がありました。
小学校の社会見学ではたいてい、輪中と呼ばれる川にぐるっと囲まれた地域にある、「水屋」を見に行ったりします。
水屋は石垣の上に建っていて味噌などの食料を保存する場所。天井には小舟が吊り下げられています。今回の水害の様子を見て、あれはやっぱり賢い、昔の人の知恵はすごいと改めて思いました。
そういう地域で育ったので、川の増水の危険性があるときはとにかく逃げないといけない、という意識はあります。
家を借りるときは、川からの距離は必ずチェックします。岡山の住まいを決めるときも、ハザードマップまで見て選んだぐらいなので(;^ω^)
避難するかどうかのいちばん簡単な基準は、家から川の堤防が見えるぐらいの距離、2階以下の建物に住んでいる、この二つ。これに当てはまるのなら、避難準備の通知が来た時点で行動を開始するべきです。
スマホに来る避難通知の種類については、チーさんがわかりやすく書いているので参考にどうぞ。
もちろんこれだけが判断基準ではありません。他にもいろいろあります。でもどこで判断するかを事前にある程度家族と話し合っておくと、いざというときに決断しやすいです。
避難するかどうか迷った結果、ハザードマップの情報から自宅待機を決めたまつこさんの体験談。
あとは、避難するときに何を持っていくか。これもそれぞれの家庭で決めておくといいですね。実際に今回避難されたハグさんがその経験を記事にされています。参考にしてみてください。
増水した川には近づかない。その危険性をユーモアを込めて書かれているまけもけさんの記事。個人的にこのブログ、大好きです。相変わらずセンスいい。
今できること
情報リテラシーを高める
私も別に情報リテラシーが高いわけではないですが、Twitterの使い方で気を付けていることがあります。
いわゆる「バズっている」ツイートをリツイートするかどうか決めるとき。
・リプ欄を見る
・そのツイートをしている人のプロフィールと他のツイートを見る
この二つをチェックしています。よくある「パクツイ」(誰かのをパクる)だと、リプ欄に必ず、律儀にそれを指摘している人がいるのでわかります。あとはリプ欄での返し方やプロフィール、その他のツイートでその人の人となりが見えます。
そこまで見て信頼できそうだな、と思ったらリツイートします。そんな冷静にやってたら面白くないですね、普段は。でも災害時の情報拡散はそれぐらいでもいいのではないかと。
それから、スクショやコピペ。これは元情報がわからないのでなるべくリツイートしません。元情報が変更や削除されても反映されないですしね。
寄付をする
東日本大震災や熊本の震災のときは、正直どこに支援するのがいいのかがわからず、無難に赤十字に寄付をしました。
だけど今回は身近なところで起きた災害。周りに支援活動をしている信頼できる人たちがいます。よければ参考に、支援先として検討してもらえたらと思います。
美観地区のカフェsoilの店長さん。このツイートのポルカ支援は終了していますが、また今後も活動されていくと思います。
友達のカフェが避難所の方々のために尽力してます!
— さとし/アルテオ@ITと写真in岡山 (@aruteo) 2018年7月8日
ご協力頂ける方がいたら是非にm(_ _)m https://t.co/uFj2sFPKr0
バーマエダさん。友人の息子さんのお店です。
バーマエダの募金、今日7月10日からは
— meg (@yukimegri) 2018年7月10日
「 本日の おススメ ラム 募金 ¥500 !!!」
だそうです。引き続きお近くの方は足を運んでみてくださいね。https://t.co/OaPncmkRAj
岡山のブログ勉強会を主催しているチーさんからの情報。信頼している友人がシェアしているものなら、と寄付させてもらいました。
岡山県の大雨被害に関する、寄付基金の受付が始まりました
— チー/戸井健吾 (@ktoi_chi) 2018年7月9日
皆さまご支援よろしくお願いしますm(__)m
ももたろう基金 岡山県内における 「平成30年台風第7号及び前線に伴う大雨による災害」 に対する支援寄付基金 https://t.co/dkAmRwrpVO
情報を見すぎない
最後はこれ。情報に溺れないように、ある程度スマホやネットから離れることも大事です。
日曜日の午後、すっかり晴れて外も安全なことがわかり、問屋町のカフェまで行ってみました。それまで念のため外出を控えていたので、出かけてみてかなり気分が晴れました。
いろいろ気になるとは思うのですが、精神的な疲れを感じたら、思い切って情報を遮断してみてください。
地域情報を発信する意義
昨日、私の大手まんぢゅうと藤戸まんぢゅうの記事をシェアしてくださった方がいるんですね。
大手饅頭は岡山で、倉敷は藤戸饅頭なのか。知らんかった…
— ゆーすけ (@yoox5135) 2018年7月9日
岡山老舗の人気銘菓。大手饅頭と藤戸饅頭を食べ比べてみました https://t.co/Op1VTL1d1N @yukimegriさんから
買って支援!確かにそれも支援の一つですよね。そしてそこから東京の人が大手饅頭に興味を持ち、記事に辿り着いてくださった。こんなに嬉しいことはありません。
地域情報を発信することにも意義があるのだと思わせてくれた出来事でした。
こういうときだからこそ、いつも通りに。そしてこれならできそう!っていう支援先を見つけたら、行動してみたらいいと思います。